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先日エレックレコードのことを少し書いた。あれこれと思い出すこともあり、とみたいちろうの『TAKE 1』を引っ張り出して聴いてみる。ぼろぼろの見本盤。
小学生だった私は、エレックのミュージシャンの中では、泉谷しげると古井戸がお気に入り。拓郎も悪くないけどね、などという生意気な感想を持っていたのだけれど、聴いた回数が最も多いのは間違いなく、この『TAKE 1』である。今の耳で聴いてみても、メロディーにも声にも艶があり、文句なく恰好いい。いや、いいね。
初めて聴いた時から、随分はまりこんで、なぜか階段の踊り場に設置されていた、父の自作の黒くてやたらにでかいプレイヤーでかけまくったもの。中でも一曲目の「道」という少々大仰なやつがすごくいい。気取った歌詞でね。晩飯の折か何かに、そんな話題になった。すると、信夫氏、「あの歌詞はお父さんが書いたんだよ」と教えてくれた。え、そうなの。そりゃ、たまげた。そうなのか。この人は難しい本を読み難しいことを書いてばかりだと思っていたが、こんな歌詞を書く人だったのか、と。それはもう途轍もない衝撃だったのであります。びっくらしたなあ、もう。
あんなに良いアルバムだったにもかかわらず、『TAKE 1』は売れなかったのかなあ。その後、中古盤屋なんぞでもみかけたことがなく、誰かとの話題に出てきたこともない。唯一、見かけた記憶があるのは荻窪の『Heaven』でだったな。段ボールの中に無造作に放り込まれた状態で。
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