« エレックレコード5 | main | ミドリ セカンド »
後藤まりこのソロを観てきた。
そこに座っていたのは、ミドリでの爆発的なエネルギーと渾沌を抱えている(少)女ではなく、有体に言えば、等身大のひとり。ぽつぽつと語る言葉、目の置き所を模索するような所作。決して巧みではないギターと些か辿々しい唄が何とも瑞々しく、彼女らしい彼女の、揺るぎない存在感を生み出していた。
ごつごつとした塊としてぶつけられるようなミドリでの唄とは違い、言葉の一つ一つがきちんきちんと届けられ、説得力は、むしろ、より大きかったようにも思える。
兎にも角にも、その場にいることができたのは幸いだ。
どこまでが実像でどこまでが虚像なんだろうな、などとテキーラでへろへろになった脳みそで考えながら、自転車を漕ぎ進む帰り途。タロー軒の辺りにさしかかったところで、ひときわ冷たい風がびゅっと吹き過ぎた。そうだ。虚像も実像もへったくれもない。仮に、彼女の頭をぽかぽかぽかとぶってみたとしても、そこから何かが零れ落ちるわけではない。零れ落ちるべきは、私の目の鱗。
新しい姿を発見したと思った瞬間に、するりするりと私の理解をかすめ、もう一歩先へ進んでしまうような、そんな変化の連続を期待したいね。どうかな。
コメントしてください